単為生殖で誕生した「トラフザメのこども」 成長中
2023年2月8日から展示中の単為生殖で誕生したトラフザメの幼魚が順調に成長し、成魚の模様へだんだんと近づいています。
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展示場所 | 3階・「世界のサメ」水槽 ※2024年11月20日更新 |
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トラフザメは赤ちゃんから成魚になるにつれて模様が変化していくことが特徴的です。生まれたばかりの頃は白黒のはっきりとした縞模様ですが、年月が経つにつれ、徐々に茶色の斑点模様へと変わっていきます。英名では幼魚時代の縞模様をシマウマ(ゼブラ・Zebra)にたとえ、Zebra Sharkと呼ばれています。展示水槽ですくすくと成長したトラフザメの幼魚も、縞模様がだんだんと薄くなってきています。
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2023年1月19日に当館で誕生したトラフザメの幼魚は、DNA分析の結果、単為生殖(メスだけで繁殖すること)であることが判明しました。トラフザメの単為生殖がDNA分析で判明し、その生まれた仔ザメが展示された事例は国内初でした。
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トラフザメはインド洋から太平洋西部に生息するサメの仲間です。当館生まれのトラフザメの赤ちゃんはメスで、生まれたときは全長24㎝でした。2024年8月の計測では、全長112cmと大きく成長してます。これからさらに3m近くまで大きくなっていきます。館内3階の「世界のサメ」水槽内には、トラフザメの成魚を展示しています。模様や大きさなど幼魚との違いを見比べることができます。
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サメの単為生殖は、メスだけの時に起こると考えられていましたが、当館ではオスといっしょに飼育している水槽での発見となります。このような例は、サメでは世界で3例目の発見です。今後はサメたちの生態のさらなる研究とともに、飼育水槽内でのトラフザメの有性生殖での繁殖を目指して、水温の調整など工夫に取り組んでいます。