「名前のないタコ」展示中

アクアワールド茨城県大洗水族館では高知県室戸沖の生物収集調査を定期的に実施しています。直近の2024年11月の調査では、珍しい深海性のタコの仲間を採集することができ、展示を開始しています。

展示中の様子

 このタコは体表の特徴から「アカシマダコ」と呼ばれており、以前からその存在は知られていますが、採集される機会が少なく、詳しい研究は進んでいないため、正式な分類が分かっておらず、学名(国際的な正式名称)や標準和名(日本名)が決まっていない、名前のないタコです。

展示場所 「おもしろ3」水槽
(館内3階 悠久の海ゾーン)

仮称である「アカシマダコ」は、特徴的な赤色のしま模様が由来となっており、形態的な特徴から一般によく知られているマダコとは異なる仲間に分類されると考えられ、「明石真蛸(明石のマダコ)」という意味の名称ではありません。

高知県室戸沖での生物調査の様子

今はまだ名前のないタコですが、いつか正式な名前が決まる日を楽しみに、謎の多いその生態を解き明かすため、水族館での長期間の飼育展示を目指し、観察を続けていきます。ぜひ、名前のないタコを通して、多種多様な生物の世界に触れてみてください。

※生物の状況により、展示が中止となる場合がございます。あらかじめご了承ください。